「労働組合の歴史」

戦前の労働運動

明治20年代(1880年代くらい)に自然発生的な労働争議がある。

大正元年(1912年)にユリテリアン協会の惟一館で「友愛会」が創立。

大正8年(1919年)、「友愛会」は名称を「大日本労働総同盟友愛会」と改名。協調的性格から戦闘的色彩を濃いものとする。

大正10年(1921年)、「大日本労働総同盟友愛会」は名称を「大日本労働総同盟」(総同盟)と改名。

大正14年(1925年)に「大日本労働総同盟」(総同盟)が第一次分裂をし、革命的労働運動論に立つ左派反執行部派を中心に「日本労働組合評議会」が結成。

大正15年(1926年)第二次分裂により、中間派が「日本労働組合同盟」を結成。

昭和4年(1929年)第三次分裂により、大阪の革命的反対派が「労働組合全連合」を結成。

昭和6年(1931年)の満州事変により国家主義が台頭。労働戦線も統一方向へ。

昭和7年(1932年)、「海員組合」「日本労働総同盟」「日本労働組合総聯合(レンゴウ)」「官業労働総同盟」「日本労働総聯盟」など11団体により、「日本労働労働組合会議(日労会議)」(30万人)を結成。「健全なる労働組合主義」を宣言。

昭和9年(1934年)、右翼再編に反対するグループにより「日本労働組合全国評議会(全評)」を結成。しかし、3年後の昭和12年(1937年)に結社の禁止により解散。


戦後日本の労働組合員数は、昭和11年(1936年)の42万人が最大。
組織率は、昭和6年(1931年)の7.9%が最高率。

昭和15年(1940年)、新党結成に対する結社の禁止処分が出され、労働組合の解散が進み、戦前の労働運動は事実上消滅する。


戦後の労働運動

戦後の労働運動はGHQの指導の下ゼロから出発する(昭和20年:1945年)が、翌昭和21年(1946年)には「総同盟」「産別会議」の2大全国的中央組織を確立する。昭和21年(1946年)末の組織率は39.5%に達した。

「総同盟」−社会党
「産別会議」−共産党

昭和21年(1946年)末には全組織労働者を一丸とする「全闘」が結成される。

昭和22年(1947年)2月1日にゼネストが発表されるがマッカーサーにによって中止に追い込まれる。「全闘」解散。

昭和22年(1947年)3月には「全闘」を存続させるねらいで「全労連」が結成された。形の上では、戦後初の全国統一組織。

昭和23年(1948年)には「全労連」から「総連盟」が脱退。暴力革命思想や闘争第一主義を受け入れられないというのが理由。

連合軍(GHQ)の政策は、昭和22年(1947年)2月1日ゼネストに前後して「反共」の立場を明確にする。

昭和25年(1950年)、「全労連」解散へ(GHQの命令により)

昭和25年(1950年)、「総評」を結成。

昭和25年(1950年)7月〜11月にかけて「レッド・パージ」が行われ共産主義への弾圧が強まる。共産党は総評への対応を変え、総評への「なだれ込み」戦術をとる。


総評と同盟

昭和39年(1964年)、「全労会議」が「同盟」を結成。総評との溝が深まる。

昭和39年(1964年)、「IMF-JC」が労働4団体の枠を超えて結成。

昭和46年(1971年)8月、ニクソン・ショック(米ドルと金の交換停止などのドル防衛策)

昭和48年(1973年)10月、オイル・ショック



ナショナルセンター

昭和52年(1977年)、私鉄連合が自主交渉路線をとるようになり「交通ゼネスト」方式がくずれ、「JC春闘」が定着。

昭和54年(1979年)10月、総選挙で共産党が「議席倍増」に成功。新しいナショナルセンターづくりを定昇し、総評との対立関係が深まる。



分割・民営化

昭和60年4月、電電公社・専売公社が「NTT」・「日本たばこ産業(JT)」に民営化され、昭和62年4月、国鉄が「JR」として民営化される。

上を受け、「分割・民営化阻止」の強硬方針をとる最大労組の国労が組合員の大量脱退から組織動揺を起こし分裂、少数派に。

(1)昭和55年9月、労働4団体の了承の元、「労働戦線統一推進会」が発足

(2)昭和56年12月、「労働戦線統一準備会」が発足

(3)昭和57年12月、「全日本民間労働組合協議会(全民労協)」が結成される。

(4)昭和62年11月、「全日本民間労働組合連合会(連合)」が結成される。

(5)平成元年9月、民間に留まらない団体として「日本労働組合総連合会(連合)が結成される

(1)〜(5)の流れを受けた左派グループの動向
平成元年11月、共産党系の統一労組懇を中心に「全国労働組合総連合(全労連)」が結成される。

平成元年12月、社会党左派系の労研センターを中心に「全国労働組合連絡協議会(全労協)」が結成される。

以降、徐々に追加予定(2004年10月1日現在)
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